とまと船

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[ドラえもん哲学]ジャイアンのあだ名問題

みなさんは「ドラえもん」というアニメをご存じだろうか?

そして、ドラえもんに登場する「ジャイアン」という人物をご存知か?

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上記は、「ドラえもんチャンネル」という公式サイトのキャラクター紹介、「ジャイアン」の項目である。

ジャイアン

なまえ:

剛田武(ごうだだけし)。

6月15日生まれ。

すきなもの:

歌うことが大好きだが、

オンチでひどい歌声。

 じゃくてん:

苦手なものはかあちゃん。

 

のび太のクラスメイト。乱暴者だけど、いざというときは頼もしいガキ大将。

 

この剛田君だが、小学5年生にしてあだ名が「ジャイアン」である。

ジャイアン」の由来は、英語「Giant(ジャイアン:巨人、巨大な)」であるには違いない。断じて「読売ジャイアンツ」ではないはずだ。アンチ巨人への配慮がなければ、ドラえもんが国民的アニメとなりえないからだ。ジャイアンこと剛田君は、たしかに体が大きく、力も強い。「巨人」の形容が相応しい人物とは言えるだろう。

ところで、本格的な英語学習をしていない小学5年生が、「Giant」なる英語を知っているだろうか?

そのあだ名で剛田君を呼ぶ主な人物は、主人公の「のび太」、のび太につられて「ジャイアン呼び」をはじめた「ドラえもん」、脇役の「スネ夫」である。

ヒロインの「しずかちゃん」は、「武(たけし)さん」と呼ぶ。

 

「成績優秀」というイメージで描かれる「しずかちゃん」と比べ、「のび太」と「スネ夫」には、特に「成績が良い」という描写がないか、または少ない。とりわけ、「のび太」くんはテストでしばしば0点を取るくらい、勉強に興味が無いはずだ。

そんな二人が、剛田君を目にして、

 

「Giant!」

 

という風雅なあだ名を思いつくはずがない。「ブタゴリラ」というあだ名を思いつくのが精々といったところだろう。それでは「ジャイアン」と言うあだ名は、作者が自分の知識や語彙を誤って主人公に反映させた、一種の設定ミスだろうか?

否、断じてそのようなことはないはずだ。私の見る限り、作中で「ジャイアン」と「読売ジャイアンツ」が相互に関連させられて描写されたことはない。たとえ「ジャイアン」が野球好きでも、読売ジャイアンツとコラボしたドラえもんグッズが売られていても、である。特にグッズは、版権を振りかざした業者の仕事であり、ドラえもん登場人物自体が巨人ファンということはない。このように、アンチ巨人への一定の配慮を行う作者が設定ミスをするはずがないのだ。

では、だれが「ジャイアン」を広めたのか?

答えを言おう、「出木杉」である。

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かの「出木杉」こと「出木杉英才(できすぎえいさい)」ならば、小学5年生にして英単語を使いこなすことが可能なのである。上記のキャラクター紹介にあるとおり、出木杉は「勉強もスポーツも得意、おまけに性格もいい万能な男の子」である。あろうことか「イケメン」でもある。

主役として映え、腐女子人気もかっさらえる彼であるが、本編ではほとんど出てこない脇役扱いだ。彼の中には、主要メンバー(のび太ジャイアンスネ夫、しずかちゃん)への黒い嫉妬が渦巻いていた。

とはいえ、「のび太」は彼にとって脅威ではない。メディア露出度以外で、彼が勝てない点が「のび太」にはないからだ。「のび太」が持つあやとりや射撃の腕については、おそらく気づいていないのだろう。問題は「ジャイアン」だ。「ジャイアン」には唯一、彼が勝てない点がある。それが腕力であり、喧嘩の強さだ。

特に小学生の男にとって、喧嘩の強さはそのままクラス内での力関係に反映されることが多い。スポーツも勉強もできる出木杉にとって、剛田武は疎ましい存在だ。

 

そうだ、剛田武、彼にあだ名をつけよう。「ブタゴリラ」みたいに分かりやすい蔑称だと、彼が気づいて否定するから、彼に分からないようで、一見カッコイイあだ名を。

 

Giant.

 

そうだ、巨人だ。腕力ばかりの「でくのぼう」め。うすのろで鈍い、剛田武はまさに「Giant」がお似合いだ。彼は気づくまい。「Giant」に込められた僕の想いを。。

ああ、僕だけがわかる、僕だけのGiant。Giant、誰にも知られず僕の腕で眠れ。

 

Giant R.I.P.

 

ああ、Giant... Ah, Ah...

 

R.I.P. : Rest in peace (安らかに眠れ)を表す英語スラング

 


 

というわけで、剛田君のあだ名が「ジャイアン」になったのかも、というお話。